March 2010

家族の肖像。

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バニスターももうすぐ2歳。バニスターシンガポールがスタートしたことも記念して、僕らの家族写真が撮りたくなりました。先日シンガポールチームが東京に合流したので、バニスターズ全員で近所の神楽坂写真館へ。

実はこの写真、神楽坂のショーウィンドーに飾られています。最近では、中華屋さんや惣菜屋さん、おそば屋さん、文房具さんなどなど、商店街の人とも挨拶ができるようになって、 今では神楽坂住民です。笑

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最近、いろんな方々に会っています。年に1度か2度、とにかく、いろんな人に会いたくなる病なのです。正しく、巡業です。出稽古のようなものです。笑 テーマを僕の中で設定して、いろんな方々の話を聞かせてもらうのです。ソニーの吉村さん、伊勢丹の相馬さん、日経の鈴木さん、トヨタの島本くん、ビジュアルクリエイターの太くん、アートNPOリンクの樋口くん、どの方も日本を隈無く知りつつ、世界を俯瞰して見ている方々だから、いつも話の密度が濃い。日本と比較しながら話をしていくと、ボーっと次の何かが見えてくるのです。どの方の話もやはりテーマは「どうやって、次に行くか」。「次の時代」に向けて、何を挑んでいるのかという話です。

大概、日本の話をしていると、内向きに向かうエネルギーと外向きに向かうエネルギーのバランスについて話すことになります。そして、やっぱり日本は、凄い!という話で最後はまとまる。これは不思議なことです。かなり強く「日本はダメだよね。もう。」と悲観しながら、一方でメチャクチャ信じているし、愛しているのです自分の国を。これこそが、莫大なエネルギーになるのではないかと感じます。愛国心というロイヤリティを大切に育てながら、この国には、息の根の長くて、壮大な夢のある挑戦が必要なんだなと思います。だから、なかなか立ち向かおうとする勇敢な戦士がいないのかもしれません。そのためには、相当な決断と勇気が必要ですから。笑

今年に入って、「実は、シンガポールオフィスを作りました」とお話すると、時々、心配そうな顔で声をかけて頂くことがあります。経済環境が悪いこの時期ですし、若輩者の僕がやっているのですから仕方がありません。笑 しかし、東南アジアを上からの目線で、差別的に下に見ている人がまだいることに、ちょっと残念な気持ちになることがあります。日本の方が負けているようなことが沢山あるのに。。。。飛行機で7時間も離れた国だけどアジア人同士として、深く共感できることが沢山あります。それは、ベトナムでも、タイでも、マレーシアでも、インドネシアでも、韓国でも、中国でも、台湾でも感じることです。今まで、僕もアジア人をこんなに意識したことはありませんでした。過去に、日本人にもうえつけられていたような、自分たちの人生に対して避けられない運命を信じこむのではなく、自ら切り開き、運命を決めることができるチカラが既にあるんだという自信が、今まさにアジア人に溢れかえっています。そして、日本人も、それに負けじと自分で自分の道を抉じ開けようとしている精神力と気力は、本来アジア人が根底に持っているエネルギーであると思うのです。

150年前、福澤諭吉は、近隣諸国の開明を待ってともにアジアを発展させる道を選んで時間を空費するのではなく、アジアの一国という立場を離れて西欧の文明国と運命を共にすべきで、それこそが日本が取らねばならない政策だと述べています。この当時、正しい戦略だったのだと思うのです。そして、世界を俯瞰して大きく捉えたからこそ、日本の成功が手本になり、アジア諸国にサクセスストーリーをもたらすことができた。結果的にアジアの台頭に、日本が貢献しているのです。やはりここにも、内向きに向かうエネルギーと外向きに向かうエネルギーのバランスが存在していたということになります。

余談ですが、私の祖父が、今から90年前の昭和初期にインドネシアのパダンで、百貨店から派遣されて、メリヤス(ニット編み)の作成技術を現地の人に教えていたそうです。船に乗り、長い時間をかけて、当時インドネシアに向かったのだと思うと、胸が熱くなります。私が小さい頃、祖父は地域の人たちのことをいつも気にかけていました。おそらく、自分が継承した技術のその後と、アジア人として仲間として共有できた何か思い出があったのでしょう。それから90年経って、今もう一度、アジア人と共に、日本を含むパン・アジアを考えることを、僕は挑戦したのだと思っています。まさに、これから本格的に始まる21世紀は、アジアらしさとは何かを考える、絶好のタイミングなのだと心からそう思うのです。

そして僕らバニスターは、クリエイティブのチカラで、この広いアジアを知っていくことになるのでしょう。そして、主にアジア人で構成された多民族クリエイティブチームでありたいと思います。人と自然を、優しく繋ぐアジアを、僕らの壮大なクリエイティブプロジェクトというカタチで、皆さんに紹介できたらと思っています。

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